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ジュニア国際大学





 開催日時 : 6月25日(土)10:00〜16:00
 開催場所 : 県立高知青少年の家大会議室
 開催目的 : 小学校高学年を対象に、国際理解や異文化コミュニケーションに
          必要な基本的知識・技能を習得させ、21世紀を担う未来の「国際
          土佐人」を育成する。

 実施内容 : @国際理解教育実践者による参加者の緊張を解きほぐすため
           の参加型授業。
         A国際協力実践者で高校の校長でもある講師が国際社会で生
           きていくための基本姿勢・知識を紹介。
         B県国際交流員や在住外国人が母国の遊びと言葉で参加者と
           ともに遊ぶ。
         C青年海外協力隊の経験を踏まえて外国での日本の姿、日本
           人の活躍ぶりを紹介。


 参 加 者  : 県内小学生38名(4年生26名、5年生8名、6年生4名)

 皆さんの身の回りには外国人は住んでいますか?「はい」と答えた方はその外国人の国籍をご存知ですか?国際化が進む日本には現在約200万人の外国籍の方が住んでおり、この高知県にも約4000人の外国籍の方が暮らしています。そのうち、約6割がお隣の国、中国・韓国の人で占められています。また、高知県民も最近では約4万人の方が日本を出国し、海外旅行や出張などで海外に行く機会が増えてきています。
  このような状況のなかで、教育の分野では小学生の頃から総合学習などで簡単な英語の学習や英語を使った遊びなどを取り入れている学校や、さらには高知市では教育特区の制度を利用して英語と中国語の授業を行う一歩進んだ学校も見受けられるようになってきました。
  当協会においては、外国の人や物に触れ合う機会の増えてきた小学生高学年を対象に、多様な価値観に触れることによって、世界の中の日本にいる自分のこれからのあるべき姿や、外国との繋がりについて感覚的に学習してもらうため、1日だけの「ジュニア国際大学」を今年初めて実施しました。
  1時間目では、窪川小学校の坂山英治教頭が世界のいくつかの国の家族の写真を紹介しながら、その国の平均寿命、乳児死亡率、平均所得などを参加した子供たちに想像させ、発表してもらいました。子供たちは自分が住んでいる日本との違いを知ると同時に、自分たちがいかに贅沢な暮らしをしているのか感じたようでした。
  2時間目では、前協会職員の前田正也高知中央高等学校校長が、インドでのマザーテレサとの出会いや海外でのサイクリング旅行など、若かりし頃の自らの実体験の報告を通して、子供たちに外国との出会いの素晴らしさ、夢を持つことの重要性について分かりやすく語りかけました。
 昼食後の3・4時間目では、6カ国(中国・韓国・イギリス・イタリア・南アフリカ・エクアドル)の6人の外国の先生がその国の遊びをその国の言葉で子供たちと一緒に遊びました。子供たちにとってはこの時間をとても楽しみにしているようでした。中国の遊びでは福笑いをして中国語に親しみました。子供たちは遊びを通して各国の言葉を学習することができました。
 最後の5時間目では、中井浩JICA四国国際協力推進員より世界で活躍できる仕事について紹介していただきました。前の時間の遊びに熱中しすぎた子供たちは少し疲れた表情を見せていましたが、NGO職員や通訳などの仕事の話が出ると、特に高学年の子供たちは自分の将来の仕事に思いを馳せながら熱心に耳を傾けていました。
  簡単に個々の授業の様子などを説明してきましたが、来年以降もこの「ジュニア国際大学」を続けていきたいと思います。大学をとおして、世界的視野で物事を考え、行動することのできる若者がこの高知に増えていくことを願っています。



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