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 高知県在住の外国人で作られている『GENKI青年会』は毎年「土佐弁ミュージカル」を県各地で行い、募金活動を行っています。その募金は高知県民の皆さんの留学助成金として活用され、本年度は選考の結果3人の留学生に助成されました。今回はイギリス留学を終えられた高知県立須崎高校の小松由季さんと、現在 中国大連に留学されている中山優さんから体験報告が届きましたので紹介します。

留 学 体 験 記

 私は高校最後の夏休みを利用して三週間イギリスへ留学しました。初めての海外で多少の不安もありましたが期待や希望の方が多くありました。
  私が行ったのは、ロンドンから電車で約一時間のブライトンという海に面したところでした。見るもの、聞くもの、全てが新鮮で発見の毎日でした。学校は英語を母国語としない人たちを受け入れる語学学校で、たくさんの国の人たちがいました。現地の学校とはまた違った雰囲気が味わえたと思います。そして“英語を学ぼう”という同じ目的意識があるので、互いに親しみが湧き、すぐに友だちもできました。授業はとても楽しく自然と英語に触れることのできるものでした。ホームステイ先のホストマザーもとてもよい方で、夕食中の会話も弾み毎日が楽しく過ぎていきました。週末はホストファミリーや学校の友だちと一緒に遊びに行くなど、本当に充実したものでした。学校最後の日、私は折鶴を作り手紙を添えて先生や友だちにプレゼントしました。みんなとても喜んでくれ、本当に嬉しかったです。
  三週間はあっという間に過ぎ、私のはじめての留学が終わりました。友だちもたくさんでき、英語にもたくさん触れることができました。この留学から得たことを大切にし、次につなげていこうと思います。今すぐ自分の体験したことが生きるかどうかは分かりませんが、少しずつ自分の中の変化した部分が現れて、今後に影響を与えてくれると良いなと思います。本当に行ってよ良かったと思える充実したイギリス留学でした。


 
クラスメイトと一緒に         
中央が由季さん
左はイタリア出身、右はスイス出身の友人
 学校から5分歩くと・・・  




『南の桂林、北の冰峪?』と呼ばれる
名勝『冰峪?』にて
旅先で知り合った人たち

 大連は遼東半島の最南端に位置し、東に黄海、西に渤海、南に海を隔てて山東半島を望む渤海の真珠と言われるほどの美しい街です。私は今、大連にある遼寧師範大学で、中国語の勉強をしながら日中関係や教育についても勉強しています。留学に来てもう二ヶ月がたち、今では中国での生活もすっかり慣れ、たくさんの友人たちと下手な中国語ですが一生懸命意思疎通しています。授業よりも、毎日の生活で学ぶことの方がずっと多いのかもしれません。
  このような生活の中で、まだ言葉が十分に話せない分、毎日たくさんの人に支えられて生活をしているということを実感しています。風邪をひいて寝込んだ時は、何人もの留学生仲間が部屋までお見舞いに来てくれたり、先生方や宿舎の管理人さん、病院の看護婦さんまで、会う人みんなが「優、風邪は治った?」と声をかけてくれました。また、市街地で道を尋ねた時、私の行きたい方向まで一駅分をわざわざ一緒に歩いてくれた女の人もいれば、私のために道を一緒に探してくれた高校生もいました。
  近年、中国と日本はモノだけではなく人や文化の交流も盛んになっています。交流が増えるにつれ、また新たな問題が発生していることも現実です。もちろん問題は解決していくべきですが、それだけではなく双方のメディアが相手国のマイナス部分を強調しすぎているようにも感じます。一人ひとりにそれぞれ長所と短所があるように、多くの人が住む日本と中国にも多くの側面があるはずです。私は中国に来てから、日常生活の様々な面で日中の相違を発見する毎日です。そして中国について考えることは、日本についても見つめ直すきっかけになっています。私が見ているのも広い中国のほんの一部ですが、一人の留学生が見た普通の中国の人々の生活を、このレポートで感じてもらえればと思っています。





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